年末に「冷凍庫に入らない」で困る家は、毎年決まって出ます。おせち・かに・クリスマスのケーキやチキン。どれも冷凍で届き、どれも12月の後半に集中するからです。
このサイトでは各記事で「12月は冷凍庫の取り合いになるので、届く日をずらしてください」と書いてきました。ただ、ずらしても入らない量というのは普通にあります。そのときの選択肢が、セカンド冷凍庫を借りるか買うかです。
結論から言うと、使う期間が2〜3か月までならレンタル、1年を通して使うなら購入が目安です。そして年末に使うなら、手配は11月中。12月に入ると配送も在庫も混みます。
この記事では、なぜ12月に足りなくなるのか、借りると買うの分かれ目、容量と形の選び方、そして置き場所と搬入で失敗しないための確認までを、家のことを引き受けているケンタさんとハル先輩の会話で整理していきます。

12月は、冷凍で届くものが一気に重なります
こんな方に読んでほしい記事です
去年、おせちとかにが同じ日に届いて、片方を入れる場所がなかった
冷凍庫がいっぱいで、普段の作り置きを捨てた
セカンド冷凍庫が気になるが、年末しか使わない気がして買えない
買ったあと、処分にお金がかかると後から知った
この記事の前提
レンタルの料金・最短期間・対応地域は会社によって大きく違います。この記事は「何を見て決めるか」の整理で、金額の具体値は入れていません。実際の料金と条件は、必ず各社の公式でご確認ください。 電気代も契約プランで変わります。
去年、おせちとかにが同じ週に届いて、冷凍庫がパンクしました。作り置きを全部出す羽目になって。
よくあります。冷凍庫は「普段ちょうどいい」大きさで買っているので、年末だけ足りなくなるんです。家族が増えたわけでもないのに、その時期だけ荷物が増える。
じゃあ大きいのに買い替えるしかないんでしょうか。
年に1か月のために買い替えるのは、たぶん損です。 残りの11か月、大きすぎる冷凍庫の電気代を払い続けることになりますから。
言われてみればそうですね。
だから足りない時期だけ、もう1台を借りるという手があります。使う期間で損得がはっきり分かれる買い物なので、そこを先に見ていきましょう。
結論:使う期間で決まる。年末なら手配は11月中
判断はこの1問で足ります。
その冷凍庫、1年を通して使いますか?
年末など一時期だけ
レンタル。 使わない期間の電気代も、置き場所も、処分費もかからない
通年で使う(作り置き・まとめ買い)
購入。 数年使うなら、借り続けるより安くなる
年末に使うなら、いつ手配するか
10月何がいつ届くかを決める。ここが決まらないと必要量が出ない
11月手配する。 在庫も配送枠もまだ選べる
12月配送が混む。希望日に納品できないことがある
1月返却。年始は業者も動きが鈍いので余裕を見る
| やること | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| おせち・かに・ケーキの届く日を確定する | 10月中 | 何をいつ入れるかが決まる |
| 今の冷凍庫の空きを実際に見る | 11月上旬 | 「たぶん入る」で失敗する |
| 借りるか買うか決める | 11月上旬 | 使う期間で判断 |
| 手配する | 11月中 | 納品日を12月上旬〜中旬に指定 |
| 納品・設置 | 12月上旬〜中旬 | 食材が届く前に置いておく |
「食材が届いてから」では遅い
冷凍庫は届いてすぐ満載にはできません。電源を入れてから庫内が十分に冷えるまで時間がかかるためで、目安として半日程度は見ておきたいところです(機種によって異なるので取扱説明書に従ってください)。おせちと同じ日に届く手配にすると、入れる場所がまだ冷えていない、ということが起きます。
冷えるのに時間がかかるんですね。考えたこともありませんでした。
ここは見落とされやすいところです。冷凍庫は「置いた瞬間から使える箱」ではありません。 数日前に届けてもらって、冷えてから食材を迎える。この順番だけ守れば大丈夫です。
わたしを常温で待たせないでください。それだけはお願いします。
……ということです。受け入れ側を先に用意する。 年末の食材はどれも待ってくれません。
なぜ12月だけ足りなくなるのか
理由ははっきりしています。冷凍で届くものが、12月の後半に集中するからです。

ひとつひとつは大きくなくても、重なると入りません
| 届くもの | 受け取りの目安 | 冷凍庫をどれくらい使うか |
|---|---|---|
| おせち(冷凍) | 12月29〜31日 | 重箱がそのまま入る。かなり大きい |
| かに | 12月下旬 | 箱ごと。姿・脚ならさらに場所を取る |
| クリスマスケーキ(通販) | 12月23〜25日 | 当日食べないなら要る |
| チキン・オードブル | 12月23〜25日 | 冷凍のものは要る |
| 年末の買い置き(肉・魚) | 12月中旬〜 | 普段より多く買いがち |
| 普段の作り置き | 通年 | ここが押し出される |
ひとつひとつは「そんなに大きくない」と思っています。 ところが重なると入りません。しかも押し出されるのは、たいてい普段の作り置きのほうです。
「日をずらす」だけでは足りないことがある
このサイトでは各記事で「届く日をずらす」ことをすすめてきました。それは有効ですが、限界もあります。
ずらしても重なるところがある
おせちとかにを、たとえば29日と31日に分けたとしても、先に届いたほうは食べるまで冷凍庫に居続けます。 ずらせるのは「届く瞬間」だけで、「占有している期間」はずらせません。年末は結局どれも同じ数日に集中するので、量そのものが多い家では日程調整では解決しません。
去年まさにそれでした。日をずらしたのに、結局どちらも冷凍庫の中にいて。
そうなんです。ずらすのは有効ですが、万能ではありません。 家族が多い、来客がある、実家の分もまとめて頼む。そういう家は、そもそも入る量を超えています。
うちは義理の両親も来るので、量が読めなくて。
でしたら「入らなかったとき」を先に用意しておくほうが安全です。入らないと分かるのは、たいてい届いた日ですから。その日に打つ手はもうありません。
選択肢は4つある
いきなり「借りる」を選ぶ必要はありません。先に、お金のかからない手から潰します。
| 手 | 費用 | 効き目 | 向いている家 |
|---|---|---|---|
| ① 減らす | 0円 | 中 | 買いすぎている自覚がある |
| ② ずらす | 0円 | 中 | 頼む数が2〜3品まで |
| ③ 借りる | 期間ぶんの料金 | 大 | 年末だけ足りない |
| ④ 買う | 本体+電気代+処分費 | 大 | 通年で足りていない |
① 減らす
いちばん安上がりです。今の冷凍庫を、11月のうちに空ける。
- 1いつ入れたか分からないものを出す
- 2半年以上前のものは、年末までに使い切る予定を立てる
- 3製氷皿・保冷剤を減らす(保冷剤は溜まりがち)
- 4かさばる箱・トレイから中身を出して袋に移す
- 5買い置きの重複を確認する
箱から出して袋に移すだけで、体感でかなり空きます。 市販の冷凍食品は箱に余白があるためです。
② ずらす
前の章のとおり効き目はありますが、占有している期間はずらせません。それでも同じ日に集中させないだけで、出し入れはかなり楽になります。
③ 借りる
①②で足りないなら、ここです。年末だけという使い方に向いています。 詳しくは次の章から。
④ 買う
通年で足りていないなら、こちらが正解です。年末だけのために買うと、残り11か月ぶんの電気代と置き場所を払い続けることになります。
まず片付けろ、ということですね。
順番としてはそうです。ただ「片付ければ入る」と思い込んで、当日に入らないのが最悪なので、11月のうちに実際に空けてみて、それでも足りるか見てください。頭の中で計算しないことです。
レンタルと購入の分かれ目
使う期間で決まります。 ここを取り違えると、どちらを選んでも損をします。

「年に何か月使うか」で答えが変わります
かかるお金の中身が違う
| レンタル | 購入 | |
|---|---|---|
| 初期 | 送料・設置費(無料の会社もある) | 本体代 |
| 継続 | 月額(借りている間だけ) | 電気代(使わない月も) |
| 終わり | 引き取ってもらう | 処分費(リサイクル料金+収集運搬費) |
| 置き場所 | 借りている間だけ | ずっと |
| 故障 | 会社が対応することが多い | 保証が切れたら自己負担 |
購入で見落とされるのは、下の2つです。
冷凍庫は「捨てるのにお金がかかる」家電
冷凍庫(冷蔵庫)は家電リサイクル法の対象4品目です。自治体の粗大ごみでは引き取ってもらえず、リサイクル料金と収集運搬料を払って処分します。金額はメーカーと容量の区分(170リットル以下/171リットル以上)で変わります。買うときは、この費用も勘定に入れてください。処分の手順は不用品回収はいつ頼む?にまとめています。
使わない月も電気代はかかる
冷凍庫は電源を入れている限り動き続けます。 中身が少なくても、空でも同じです。「年末だけ使う」つもりで買っても、切っておくと霜取りとカビの問題が出るため、結局つけっぱなしにする家が多くあります。
目安
| 使う期間 | どちらか | 理由 |
|---|---|---|
| 数週間〜2か月 | レンタル | 買うと本体代を回収できない |
| 3〜6か月 | どちらもあり得る | 料金次第。総額で比べる |
| 1年を通して使う | 購入 | 借り続けるより安くなる |
| 毎年1か月だけ、を数年続ける | レンタル | 使わない11か月の電気代と場所が要らない |
「毎年使うなら買ったほうが得」とは限りません。 毎年1か月だけなら、残りの11か月ぶんの電気代と置き場所を払わずに済むレンタルのほうが有利になることがあります。年に何か月使うかで計算してください。
毎年使うなら買ったほうがいいと思っていました。
「毎年」と「通年」は違います。 毎年12月だけ使うのは、年11か月は使っていないということです。そこを分けて考えると、判断がぶれません。
置き場所も、11か月ふさがりますしね。
そこが実はいちばん大きいかもしれません。家の中の場所は、お金より取り返しがつきません。
容量と形の選び方
容量:どれくらい要るか
入れるものから逆算します。 「なんとなく大きめ」で選ぶと、置き場所と電気代で後悔します。
| 入れるもの | おおよその占有 | 補足 |
|---|---|---|
| おせち(三段重・冷凍) | 大きい | 重箱がそのまま入る。形が変えられない |
| かに(姿・脚) | 大きい | 箱が長い。縦に入らないことがある |
| かに(ポーション) | 中 | 箱が小さい。詰めやすい |
| クリスマスケーキ | 中 | 高さが要る |
| 普段の作り置き | — | ここを空けたいのが本来の目的 |
「形が変えられないもの」から考える
重箱とかにの箱は折りたためません。 袋に移せる食材と違って、その形のまま場所を取ります。この2つが入るかどうかが実質の分かれ目なので、注文する商品ページで箱の外寸を見ておくと確実です。
100リットル前後、といった数字はよく見かけますが、同じ容量でも形が違えば入るものが変わります。 リットル数より、いちばん大きい荷物の寸法を先に確認してください。
形:上開きと前開き
| 上開き(チェスト型) | 前開き(引き出し型) | |
|---|---|---|
| 冷気 | 逃げにくい。 開けても下に溜まる | 開けると逃げる |
| 電気代 | 有利になりやすい | 上開きよりかかりやすい |
| 出し入れ | 下のものが取り出しにくい | 段ごとに整理できる |
| 大きいもの | 入れやすい(仕切りが少ない) | 段の高さに縛られる |
| 置き方 | 上に物が置けない(フタが開かない) | 上に物を置ける |
| こんな家 | 向いている形 |
|---|---|
| おせちの重箱・かにの箱を入れたい | 上開き(大きいものが入る) |
| 普段の作り置きを整理したい | 前開き(段で分けられる) |
| 電気代を抑えたい | 上開き |
| 狭い場所に置きたい | 前開き(上方向に開くスペースが要らない) |
上開きは「フタの上のスペース」が要る
上開きは、フタを真上に開くだけの空間が必要です。棚の下や吊り戸棚の下に置くと開きません。カタログの寸法は本体だけなので、開けたときの高さを別に確認してください。
上開きのほうが安く済むなら、そっちにしようかと。
年末の使い方なら上開きは相性がいいです。重箱もかにの箱も、仕切りが無いぶん入れやすい。ただし下に入れたものは、上をどけないと出せません。
毎日出し入れするなら不便ですね。
そこが分かれ目です。年末の「置いておくだけ」なら上開き、普段使いなら前開き。 用途で決めてください。
買う場合:商品ページのどこを見るか
通年で使うと決めたら、次は選び方です。ここで多くの人が「何リットルか」で迷いますが、実際に失敗するのはリットル数ではありません。
まず見るのは、リットルではなく寸法
| 見るところ | 商品ページのどこ | なぜここが効くか |
|---|---|---|
| 庫内の最大寸法 | 仕様表の「庫内寸法」 | 重箱もかにの箱も、入るかどうかはここで決まる |
| 引き出しの内寸(高さ) | 仕様表・庫内図 | 前開きの実質的な上限。三段重は段の高さで弾かれる |
| 開口部の寸法 | 商品画像・庫内図 | 庫内は入っても入口で引っかかる。 前開きの引き出しは開口が庫内より狭い |
| 棚・かご・仕切りが外せるか | 取扱説明書の「お手入れ」 | 外せれば大きいものが入る |
| 定格内容積(L) | 仕様表 | 目安にはなるが、これだけでは決まらない |
「100L」は同じでも、入るものは同じではない
リットル数は容積の合計です。同じ100Lでも、仕切りが多ければ大きいものは入りません。 先に「入れたいものの外寸」を測って(重箱・かにの箱は商品ページに寸法が出ています)、それが庫内と開口部を通るかで選んでください。順番が逆になると、届いてから気づきます。
電気代を比べるとき
| 見るところ | 補足 |
|---|---|
| 年間消費電力量(kWh/年) | 仕様表に表示義務がある。これに電力量の単価を掛けると1年ぶんの目安が出る |
| 統一省エネラベル(★) | 容量が違う機種を比べるときはこちら。 kWh/年は容量に引っぱられる |
| 省エネ基準達成率 | 同上 |
古い機種の数値と直接比べない
2016年に表示のしかたが変わりました。 定格内容積は小さくなる方向、年間消費電力量は大きくなる方向に、測り方が改められています。そのため、改正前の機種と改正後の機種を数字だけで比べると誤ります。 中古やかなり古い在庫を見るときは注意してください(日本電機工業会の解説)。
冷却方式:直冷式かファン式か
| 直冷式 | ファン式(間冷式) | |
|---|---|---|
| 価格 | 安い | 高い |
| 冷却力 | 高い | 十分 |
| 霜 | つく。自分で霜取りが要る | つきにくい・自動 |
| 手間 | 霜取りのとき中身を全部出す(上開きは特に) | ほぼ不要 |
| 向いている使い方 | 年末だけ満載にするなら実害が小さい | 一年中、頻繁に出し入れする |
置く前に確認すること
- 1放熱スペース(左右・天面・背面に何cm要るか)。仕様表に無いことが多く、取扱説明書に書いてある
- 2扉・フタを開けたときの必要寸法(上開きは真上、前開きは手前)
- 3搬入経路。本体の幅+10cmが通るかが広く使われる目安
- 4本体質量。運ぶ人数と、賃貸なら床の養生
- 5扉の開き方向。左右を付け替えられるか
- 6使用できる周囲温度。冬の玄関土間やベランダは範囲外になりうる
- 7運転音(dB)。記載がある機種とない機種がある
dBの目安
運転音が「30dB」と書いてあっても、それが静かなのか分かりません。目安として図書館の中が40dB程度、普通の会話が60dB程度(環境省の資料)です。20〜30dB台なら、寝室の隣でなければ気になりにくい範囲といえます。
アイリスオーヤマ 冷凍庫 60L 前開き IUSD-6B
60L・前開き。段で分けられるので、年末だけでなく普段の作り置きにも使えます
価格・在庫は変わります。最新の価格は各サイトでご確認ください。このリンクから購入されると、当サイトに紹介料が入ることがあります。
容量だけ見て選ぼうとしていました。
リットル数は「どれだけ入るか」であって、「何が入るか」ではありません。 年末の目的は重箱とかにの箱を入れることですから、見るべきは寸法のほうです。
放熱スペースが取扱説明書、というのも知りませんでした。
商品ページの仕様表には載っていないことが多いんです。ほとんどのメーカーがPDFの取扱説明書を商品ページから見られるようにしているので、買う前に開いてください。「設置」の章に必ず書いてあります。
置き場所と搬入:ここで失敗する
申し込む前に測ってください。 届いてから「入らない」は、返送も再手配も年末には間に合いません。

置く場所より先に、そこまでの道を測ります
測るのは3つ
①置き場所|本体の寸法+放熱スペース。壁にぴたりと付けられない
②搬入経路|玄関→廊下→曲がり角→ドア。いちばん狭いところが通れるか
③開けたときの空間|上開きはフタの高さ、前開きは引き出しの奥行き
放熱スペースを忘れない
冷凍庫は熱を出します。壁との間に隙間が要り、必要な寸法は機種によって違います(取扱説明書に記載があります)。ぴたりと付けると冷えが悪くなり、電気代も上がります。「本体の幅ぴったりの隙間に入れる」計画は、たいてい失敗します。
電源とアース
- 1専用のコンセントが近くにあるか(延長コード・タコ足は避ける)
- 2アース端子があるか。水回りの近くに置くなら特に
- 3床が水平か。傾いていると振動音が出る
- 4直射日光やコンロの近くを避けているか
- 5賃貸なら、置いてよい場所か(重量と床の保護)
延長コードでつながない
冷凍庫のような大きな電気を使う家電を延長コードやテーブルタップでつなぐのは、発熱・発火の原因になります。壁のコンセントに直接差してください。近くにコンセントが無いなら、置き場所のほうを変えます。
置ける場所の候補
| 場所 | 良いところ | 気をつけること |
|---|---|---|
| 台所 | 出し入れが楽 | 場所が空いていないことが多い |
| 廊下・階段下 | 空いている | 通行の邪魔。放熱と扉の開閉を確認 |
| 洗面所・脱衣所 | 空いていることがある | 湿気。アースを取る |
| 玄関土間 | 広い | 冬に冷えすぎる地域では動作に注意 |
| 屋外・ベランダ | — | 屋内用は屋外に置けない。 雨と直射日光で故障する |
屋内用を屋外に置かない
ベランダや軒下に置きたくなりますが、屋内用の冷凍庫は屋外設置を想定していません。 雨・直射日光・気温差で壊れます。故障してもレンタルなら「使い方が原因」として保証の対象外になり得ます。屋外に置くなら屋外対応の機種を選んでください。
廊下の突き当たりが空いているので、そこかなと。
でしたらそこまでの道を測ってください。 玄関のドア、廊下の幅、曲がり角。冷凍庫は箱に入った状態で運ばれるので、本体の寸法より一回り大きいと考えておくと安全です。
曲がり角は考えていませんでした。
いちばん引っかかるのがそこです。幅は足りても、曲がれない。 申し込むときに搬入経路を聞かれる会社もありますが、聞かれなくても自分で測っておいてください。
電気代の考え方

借りても買っても、電気代は使う人が払います
レンタルでも購入でも、電気代は使う側が払います。 ここは同じです。
計算のしかた
カタログの年間消費電力量(kWh/年)を見ます。これに電力量料金の単価を掛けると、1年ぶんの電気代の目安が出ます。
| 項目 | どこを見るか |
|---|---|
| 年間消費電力量 | カタログ・仕様表の「kWh/年」 |
| 電力量料金の単価 | 契約中の電力会社の明細。プランで違う |
| 目安の単価 | 家電の省エネ表示で広く使われている31円/kWh(税込・2022年改定の目安単価) |
1か月だけ使うなら、年間の12分の1が目安です。ただし次の点で上下します。
| 電気代が上がる要因 | 下がる要因 |
|---|---|
| 開け閉めが多い | 中身が詰まっている(冷気の塊が保冷剤の役をする) |
| 中身がすかすか | 上開き(冷気が逃げにくい) |
| 周りが暑い(コンロ・直射日光) | 涼しい場所に置く |
| 壁との隙間が足りない | 放熱スペースを取る |
| 霜がついたまま使う | 定期的に霜取りをする |
冷凍庫は「詰まっているほうが」効率がよい
冷蔵室と逆で、冷凍室は中身が詰まっているほど電気代が下がります。 凍った食品そのものが保冷剤の役をして、扉を開けたときの温度の戻りが小さくなるためです。年末に満載にするのは、この点では合理的です。
電気代が心配で、借りるのもためらっていました。
1か月ぶんなら、そこまで大きな額にはなりません。 それより「入らなくて食材を捨てる」ほうが高くつくことのほうが多いです。おせちとかにを合わせるといくらか、考えてみてください。
……たしかに、比べる相手が違いましたね。
そうなんです。電気代とレンタル料を足しても、捨てた食材より安いか。 そこで比べると判断しやすくなります。
申し込む前に確認すること
レンタルは会社ごとに条件がかなり違います。料金の安さだけで選ぶと、返却のときに差が出ます。
- 1月額に送料・設置費・引き取り費が含まれるか
- 2最短のレンタル期間は何か月か(1か月から借りられるとは限らない)
- 3途中で解約したときの扱い(違約金・残りの月額)
- 4延長したいときの手続きと料金
- 5支払い方法と、いつ請求されるか
- 1新品か中古か。 中古なら状態のランクが書かれているか
- 2容量と外寸。開けたときの寸法も
- 3上開きか前開きか
- 4対応地域に自分の住所が入っているか
- 5納品日を指定できるか(年末は特に重要)
- 1故障したときの連絡先と、代替機を出してもらえるか
- 2自然故障と過失の線引き(どこまでが無償か)
- 3傷や汚れをつけた場合の扱い
- 4返却時のクリーニングは自分でやるのか
年末は「納品日を指定できるか」が最重要
12月は配送が混みます。希望日に届かないと、食材のほうが先に来てしまいます。 申し込みの前に、納品日を指定できるか・最短でいつ届くかを確認してください。指定できない会社なら、余裕をもって11月中に手配します。
「最短1か月から」とは限らない
最短レンタル期間が3か月・6か月に設定されている会社もあります。「年末の1か月だけ」のつもりが、3か月ぶん払うことになると、購入との比較が変わってきます。総額で比べてください。
最短期間、まったく気にしていませんでした。
ここがいちばん見落とされる条件です。月額だけ見て安いと思っても、最短6か月なら総額は6倍です。安い順に並べても意味がありません。
総額で見る、ですね。
月額 × 最短期間 + 送料 + 引き取り費。 これを出してから、購入と比べてください。ここまでやれば、まず判断を間違えません。
届いてからの使い方

冷えるまでの時間と、扉の閉め忘れ。年末の2大事故です
電源を入れてから、冷えるまで待つ
①設置|置いてから、しばらく(機種によっては数時間)動かさずに置く。輸送で傾いた冷媒を落ち着かせるため
②電源を入れる|取扱説明書の指定どおりに
③冷えるのを待つ|半日程度が目安。 機種の説明に従う
④食材を入れる|まとめて詰め込まない。 少しずつ入れる
横倒しで運ばれたら、時間を置く
冷凍庫は立てたまま運ぶのが原則です。搬入の都合で傾けた・横にしたときは、電源を入れる前に時間を置きます。すぐ動かすと故障の原因になります。何時間置くかは機種によって違うので、説明書か納品業者に確認してください。
詰め方
| やること | なぜ |
|---|---|
| 平らにして立てて入れる | 上開きでも下のものが取り出せる |
| 中身と日付を書く | 年末は出し入れが多い。探す時間が減る |
| おせち・かにを手前か上に置く | 使う日が決まっている |
| 普段の作り置きは奥か下 | しばらく出さない |
| 隙間に保冷剤を入れる | 冷気が安定する |
扉・フタの閉め忘れが、年末の事故
出し入れが増える時期は、半開きに気づかないまま数時間ということが起きます。上開きは特に、フタの上に物を置くと閉まりきりません。フタの上には何も置かない。 これだけで防げます。
上開きのフタの上、物置きにしそうです。
みんなそうします。平らで、ちょうどいい高さですから。 ですが閉まらなくなるので、年末だけは我慢してください。中身が全部だめになると、レンタル料どころの損ではありません。
わたしは半解凍と再冷凍がいちばん困ります。味が落ちます。
そのとおりで、一度緩んだものを凍らせ直すと味は戻りません。 閉め忘れの被害は、捨てるまでいかなくても確実に出ます。
返すところまでを、借りる前に決めておく

借りるときに、返す日も決めておきます
レンタルで気が緩みやすいのが返却です。年始は業者も混むので、余裕を見ておきます。
①中身を出す|返す日の前に、庫内を空にする
②電源を切って霜取り|霜が溶けて水が出る。 下にタオルを敷く
③水気を拭いて乾かす|濡れたまま引き渡すとカビと臭いの原因
④引き取りの日を確認|年始は混む。 12月のうちに日を押さえておく
霜取りには時間がかかる
電源を切ってから霜が完全に溶けるまで、数時間から半日かかります。引き取り当日の朝に始めると間に合いません。前日から始めてください。溶けた水が床に流れると、賃貸では床の傷みにつながります。
| 返す前の確認 | 補足 |
|---|---|
| 中身を全部出したか | 製氷皿・保冷剤の入れ忘れが多い |
| 霜取りと乾燥は済んだか | 濡れたままにしない |
| 付属品はそろっているか | 棚・仕切り・電源コード・説明書 |
| 梱包材は取ってあるか | 返却時に要る会社がある |
| 延長するなら、いつまでに連絡するか | 自動延長かどうかを確認 |
「そのまま延長」は損か得か
使ってみて便利だったので延長したくなることがあります。そのとき改めて、購入と比べ直してください。 延長を重ねると、購入したほうが安かった、という金額に届きます。借りた合計月数が12か月に近づいたら、買うほうを検討する目安です。
便利だったら延長しそうです。
それはそれで構いません。ただ延長は「通年で必要だった」という答えでもあります。そのときは買うほうに切り替えたほうが、たいてい安くなります。
借りてみて決める、という使い方もできますね。
それがいちばん賢い使い方かもしれません。 いきなり買って「大きすぎた」「置き場所が邪魔だった」と気づくより、1〜2か月試してから決めるほうが失敗しません。
手配の前のチェック
- 1今の冷凍庫を実際に空けてみた(頭の中で計算しない)
- 2年末に届くものとその日付が決まっている
- 3重箱・かにの箱の外寸を商品ページで確認した
- 4それでも入らないと分かった
- 1庫内の最大寸法と引き出しの内寸(高さ)を見た(容量Lだけで決めない)
- 2開口部の寸法を見た(庫内は入っても入口で引っかかる)
- 3入れたいもの(重箱・かにの箱)の外寸を先に調べた
- 4年間消費電力量を見た。容量が違う機種は★の表示で比べた
- 5直冷式かファン式か。霜取りを自分でやるか決めた
- 6放熱スペースを取扱説明書で確認した(仕様表には無いことが多い)
- 1年に何か月使うかを数えた(「毎年」と「通年」は違う)
- 2購入なら処分費(リサイクル料金+収集運搬費)を足して比べた
- 3レンタルなら月額 × 最短期間 + 送料 + 引き取り費で総額を出した
- 4使わない期間の電気代と置き場所を勘定に入れた
- 1置き場所の寸法+放熱スペースを測った
- 2搬入経路のいちばん狭いところを測った(曲がり角を忘れない)
- 3開けたときの寸法を確認した(上開きはフタの高さ)
- 4壁のコンセントが近くにある(延長コードは使わない)
- 5アースが取れる。床が水平
- 1納品日を指定できるか。年末に間に合うか
- 2最短レンタル期間は何か月か
- 3新品か中古か
- 4故障時の対応と代替機
- 5返却の手順と、引き取りの日程
全部やらなくてよい
多いと感じたら、「実際に空けてみる」「使う月数を数える」「搬入経路を測る」の3つだけ押さえてください。この3つを外さなければ、大きく失敗することはまずありません。
まとめ:使う月数で決まる
要点をもう一度まとめます。
時期
- 年末に使うなら手配は11月中。12月は配送も在庫も混む
- 納品は食材が届く数日前。冷えるまで半日程度かかる
- 返却は年始が混む。12月のうちに引き取りの日を押さえる
借りるか、買うか
- 決め手は年に何か月使うか。「毎年」と「通年」は違う
- 数週間〜2か月ならレンタル。1年以上・通年なら購入
- 毎年1か月だけを何年も、ならレンタルが有利なことがある
- 購入は処分費(家電リサイクル法の対象4品目)まで足して比べる
- レンタルは月額 × 最短期間 + 送料 + 引き取り費の総額で比べる
買う場合
- 見るのは容量Lではなく、庫内の最大寸法・引き出しの内寸・開口部の3つ
- 放熱スペースは取扱説明書に書いてある(仕様表には無いことが多い)
- 搬入は本体の幅+10cmが通るかが目安
- 直冷式は安いが霜取りが要る。年末だけ満載にするなら実害は小さい
- 2016年に表示のしかたが変わった。 古い機種と数値を直接比べない
選び方
- 容量より、いちばん大きい荷物の寸法。重箱とかにの箱は形が変えられない
- 上開き=冷気が逃げにくい・大きいものが入る・下が取り出しにくい
- 前開き=段で整理できる・上に開くスペースが要らない
- 年末の「置いておくだけ」なら上開き、普段使いなら前開き
置き場所
- 測るのは置き場所・搬入経路・開けたときの空間の3つ
- 放熱スペースが要る。壁にぴたりと付けられない
- 壁のコンセントに直接。延長コードは使わない
- 屋内用を屋外・ベランダに置かない
使い方
- 冷凍室は詰まっているほうが電気代が下がる
- 上開きのフタの上に物を置かない(閉め忘れの原因)
- 一度緩んだものを凍らせ直しても、味は戻らない

入る場所を先に作れば、年末の段取りはほぼ終わりです
「使う月数で決める」「実際に空けてみる」「搬入経路を測る」。この3つですね。
それで十分です。年末に慌てる原因は、たいてい入れ物のほうが足りないこと。 食材の手配ばかり気にして、受け入れ側を用意していないんです。
わたしとしても、入る場所を先に作っておいていただけると助かります。
……という当事者の声もありますので。11月のうちに、冷凍庫を開けてみてください。
年末に届くものは互いに影響し合います。まとめて考えると、どれも楽になります。
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