おせちを選ぶとき、「無添加」「国産」という言葉を手がかりにする方は多いと思います。ただ、この2つの言葉は商品によって指している範囲が違います。同じ「無添加」でも、保存料だけを指すこともあれば、着色料も甘味料も使っていないこともあります。
結論から言うと、見るべきなのはキャッチコピーではなく、商品ページに載っている原材料名の欄です。ここを30秒眺めるだけで、その商品が何を「使っていない」のかが具体的に分かります。
この記事では、表示のどこを見ればよいのか、祝い肴のどこに手が加わりやすいのか、そして注文の時期までを、家族の食卓を預かるカオリさんとハル先輩の会話で整理していきます。

「無添加」の一語では、何を使っていないかまでは分かりません
こんな方に読んでほしい記事です
「無添加」と書いてあるおせちを選んだが、何が無添加なのかは確かめていない
子どもや親と一緒に食べるので、中身は気にしたいが調べ方が分からない
原材料名の欄を見ても、カタカナが並んでいて読み飛ばしてしまう
気にしすぎて選べなくなり、結局いつも同じものを頼んでいる
この記事の前提
商品ごとの原材料・添加物の有無・産地は、同じ販売元でも商品や年によって変わります。この記事は「どこを見て確かめるか」の整理です。実際の内容は、必ずその商品の販売ページと表示をご確認ください。制度の細部については消費者庁の情報が一次情報になります。
去年、「無添加おせち」と書いてあるものを頼んだんです。でも届いてから原材料を見たら、けっこうカタカナが並んでいて。
よくあることです。「無添加」は何が無添加なのかを書いて初めて意味を持つ言葉なので、単独では判断材料になりません。
じゃあ、あの表示は嘘だったということですか?
いえ、そうとは限りません。「保存料無添加」なら保存料は使っていない。ただ、着色料や甘味料については何も言っていない、というだけです。言っていない部分は、原材料名の欄で自分で確かめることになります。
わたしの甘さ、あれは砂糖と水あめです。名指しされると照れますが、隠してはいません。
……伊達巻が喋りました。
当事者に聞くのが早いこともあります。実際、祝い肴はどこに手が加わりやすいかがはっきりしているので、そこを知っておくと表示が読めるようになります。
結論:見るのは3か所だけでいい
原材料表示を全部読もうとすると疲れます。おせちを選ぶうえで実際に効くのは、次の3か所です。
| 見る場所 | 何が分かるか | かかる時間 |
|---|---|---|
| 原材料名の「/」より後ろ | 使われている添加物そのもの | 30秒 |
| 「無添加」の但し書き | 何を使っていないと言っているのか | 10秒 |
| 原料原産地の表示 | どの材料の産地の話なのか | 10秒 |
この3つを見れば、キャッチコピーだけでは分からない中身が具体的になります。 逆に言えば、ここを見ずに「無添加」の4文字だけで選ぶと、期待と違うものが届くことがあります。
「/」の位置を覚えておく
加工食品の原材料名は、原材料と添加物を区分して表示することになっています。多くの商品では「/」(スラッシュ)で区切られていて、その後ろに並ぶのが添加物です。改行や別欄で分けている商品もあります。ここが分かると、表示が急に読みやすくなります。
スラッシュの後ろ、意識したことがありませんでした。
ここを知っているかどうかで、確認にかかる時間がまるで違います。前半は食材、後半は添加物。それだけ覚えておけば十分です。
後ろが短いほどいい、ということですか?
おおむねそう考えて構いませんが、短さ自体が目的ではありません。日持ちのために必要なものもありますし、pH調整剤のように安全側に働くものもあります。大事なのは「自分が避けたいものが入っていないか」であって、数の少なさを競うことではありません。
そして、時期についてはひとつだけ先に言っておきます。素材にこだわった商品ほど、数が限られていて早く締め切られます。 選び方を調べ終わったころには売り切れていた、というのが一番もったいない失敗です。時期の詳しい話は「おせちの早割はいつから?」にまとめてあります。
「無添加」に共通の定義は無い
まず前提として、「無添加」という言葉に、商品をまたいだ統一の定義はありません。 何を使っていないかは商品ごとに違います。
だから同じ「無添加おせち」でも、中身は次のように分かれます。
| 書き方 | 言っていること | 言っていないこと |
|---|---|---|
| 保存料無添加 | 保存料は使っていない | 着色料・甘味料・調味料のことは不明 |
| 合成着色料不使用 | 合成の着色料は使っていない | 天然由来の色素は使っている可能性がある |
| 化学調味料無添加 | いわゆるうま味調味料は使っていない | エキス類での味付けはありうる |
| 添加物不使用 | 添加物全般を使っていない | 対象範囲は商品ページで要確認 |
つまり「無添加」は、後ろに何が付いているかで意味が変わる言葉です。何も付いていない「無添加」だけの表記を見たら、それは「どこかが無添加」という以上のことを言っていません。
「不使用」と「入っていない」は別のこと
「〇〇不使用」は、その製造工程で使っていないという意味です。原材料としてすでに含まれているものまで否定しているとは限りません。たとえば「調味料(アミノ酸等)不使用」でも、だしやエキスとして風味成分が入っていることはあります。気になる場合は原材料名の欄で確かめてください。
言葉のあやみたいで、少し身構えてしまいます。
身構えなくて大丈夫です。書いてある範囲は本当のことを言っているので、あとは「書いていない部分を自分で見る」だけです。そのための場所が原材料名の欄です。
逆に、何も書いていない商品は避けたほうがいいですか?
いいえ。表示していないこと自体は問題ではありません。 料亭のおせちのように、素材の質で勝負していて添加物の話を前面に出さない商品もあります。判断は原材料名を見てからで構いません。
なお、「無添加」「不使用」といった表示の書き方については、行政のガイドラインが整えられてきています。消費者が誤解しない書き方をするよう求める方向で、「何が無添加なのかを明確にする」流れになっている、と理解しておけば十分です。
冷蔵か冷凍かで、必要になるものが変わる
これは意外と知られていないのですが、おせちの保存方法は、中身の設計そのものに関わります。

冷凍か冷蔵かは、味の好みだけの話ではありません
冷凍のおせちは、低温で品質を保つ設計です。日持ちを保存料に頼る必要が小さくなるため、「保存料不使用」をうたいやすい構造になっています。
冷蔵(生)のおせちは、届いてから食べるまでの数日を冷蔵庫で持たせる必要があります。そのため、日持ちのための工夫が中身の側に入ることがあります。 味付けを濃くする、酢を効かせる、といった昔ながらの方法もここに含まれます。
| 保存方法 | 日持ちの持たせ方 | 表示で見えやすい傾向 |
|---|---|---|
| 冷凍 | 低温で保つ | 保存料不使用をうたう商品が多い |
| 冷蔵(生) | 味付け・酢・製法+必要に応じた対応 | 商品によって差が大きい |
どちらが良い・悪いではない
冷蔵には「解凍の手間がなく、届いてすぐ食べられる」という大きな利点があります。冷凍には「解凍の失敗がありうる」という弱点があります。保存料の観点だけで決めると、食べる日の段取りで困ることがあります。 冷蔵と冷凍の選び分けは「おせちの早割はいつから?」で詳しく扱っています。
冷凍のほうが添加物が少ない、と考えていいんでしょうか。
傾向としてはそうなりやすい、という程度です。 冷凍でも着色料や甘味料を使う商品はありますし、冷蔵でも素材だけで作っている商品はあります。あくまで「そういう構造がある」と知っておく話です。
じゃあ結局、商品ごとに見るしかない。
そうです。ただ、構造を知っていると当たりが付けられます。 「冷蔵なのに保存料不使用」と書いてあれば、それはかなり手をかけている商品だな、と読めるわけです。
原材料名の欄を30秒で読む
ここが本題です。手順にすると3つだけです。
- 1「/」(スラッシュ)を探す。無ければ改行や別欄で区切られている
- 2その後ろに並んでいるものが添加物。ここだけ読む
- 3用途が括弧で書かれているもの(着色料・保存料・甘味料など)に目を通す
添加物には、用途を併せて書くことになっているものがあります。着色料、保存料、甘味料、酸化防止剤などがそれにあたります。だから「何のために入っているか」は、たいてい表示から読み取れます。
| 表示の例 | 何のためのものか | おせちで見かける場面 |
|---|---|---|
| 保存料(ソルビン酸K など) | 日持ちをよくする | 冷蔵の練り物・煮物 |
| 着色料(クチナシ、紅麹 など) | 色を付ける・保つ | 栗きんとん、かまぼこ |
| 甘味料(ソルビトール など) | 甘みを付ける | 煮豆、伊達巻 |
| 酸化防止剤(ビタミンC など) | 変色や風味の劣化を防ぐ | 切り身・練り物 |
| pH調整剤 | 品質を保つ | 幅広い加工食品 |
括弧の中まで覚える必要はない
物質名を暗記する必要はありません。「着色料」「保存料」という用途の言葉が並んでいるかどうかを見るだけで、その商品の性格はつかめます。細かく知りたくなったときに、そのとき調べれば間に合います。
ソルビン酸とか、名前を見ると身構えてしまって。
名前の難しさと、避けたいかどうかは別の話です。ビタミンCも表示上は「酸化防止剤」として書かれることがあります。カタカナか漢字かで判断すると、かえって見誤ります。
用途で見る、ということですね。
はい。そのうえで、自分の家で避けたいものを2つか3つ決めておくと選ぶのが楽になります。全部を避けようとすると、選べる商品がほとんどなくなります。
「国産」がどこまでを指すか
「国産素材使用」と書かれていても、すべての材料が国産という意味とは限りません。
加工食品には原料原産地を表示する仕組みがありますが、対象になるのは基本的に重量がいちばん多い原材料です。おせちのように何十種類もの料理が入っている商品では、「どの料理の、どの材料の話か」が分かれます。
| 表示の書き方 | 読み取れること |
|---|---|
| 「国産〇〇使用」 | その材料が国産。ほかの材料は不明 |
| 「主要原料は国産」 | 主だったものは国産。範囲は商品ページで要確認 |
| 品目ごとに産地を明記 | いちばん親切。産地を見て選べる |
| 表示が見当たらない | 販売ページのどこかにある場合が多い。問い合わせも可 |

材料ごとに産地が違うのが、おせちという商品の性格です
「国内製造」と「国産」は違う
よく似ていますが指す内容が違います。「国内製造」は、その加工が日本で行われたということで、原材料そのものの産地を保証する言葉ではありません。産地を気にして選ぶなら、「国産」「〇〇県産」のように素材の産地を指している表記を探してください。
これは知らないと勘違いしますね。国内製造なら国産だと思っていました。
多くの方がそう読みます。間違いを誘うために書かれているわけではなく、制度上そういう言葉があるというだけなのですが、知らないと取り違えます。
わたしの卵がどこの卵かは、正直わたしにも分かりません。表示を見てください。
当人が言うのですから、確かめるのが早いです。気になる素材が決まっている場合ほど、品目ごとの産地が書いてある商品を選ぶのが確実です。
祝い肴で見る、手が加わりやすいところ
おせちのどこに手が加わりやすいかは、料理ごとにだいたい決まっています。ここを知っておくと、表示を見たときに「ああ、これはあの料理の分だな」と結びつきます。

黒豆の「黒さ」には理由があります
黒豆
つやのある濃い黒を出すために、鉄の力を借りるのが昔からのやり方です。家庭では鉄鍋や鉄玉子を使います。市販品では、その働きをする成分が添加物として表示されることがあります。
甘さの付け方も商品で分かれます。砂糖だけのものと、甘味料を併用するものがあります。
田作り・ごまめ

小魚に甘辛いたれをからめる、比較的シンプルな一品
素材と調味料が中心で、比較的シンプルな料理です。気になるとすれば、たれの甘みと、小魚の産地でしょうか。
紅白なます

酢が効いているので、日持ちの面では有利な一品
酢の物なので、日持ちの面では有利です。赤い色は本来にんじんの色ですが、色味を整えている商品もあります。
かまぼこ・練り物
色がはっきり出るぶん、着色料が使われやすい部分です。紅白のかまぼこ、伊達巻の焼き色などがここに当たります。
栗きんとん
黄色を鮮やかに保つために、クチナシ由来の色素などが使われることがあります。「合成着色料不使用」の商品でも、天然由来の色素は使っていることがあるのはこの部分です。
色がきれいなものほど、何か入っているということですか。
傾向としてはそうです。ただ色を付けること自体が悪いわけではありません。 重箱は見た目も含めた料理ですから、そこに価値を置く商品があってよいと思います。
自分がどこを気にするか、なんですね。
そこに尽きます。「色は気にしない、保存料は避けたい」のように決めておくと、迷う時間がかなり減ります。
子どもと食べるときに見ておくこと
小さいお子さんや、久しぶりに会う孫と一緒に食べる場合、添加物より先に確認したいことがあります。

一緒に食べる人の顔ぶれで、見るべき点は変わります
- 1アレルギー表示(後の章で詳しく扱います)
- 2お酒を使った料理が入っていないか(奈良漬け・粕漬け・酒煮など)
- 3硬いもの・小さいもの(のどに詰まりやすい豆・練り物・餅)
- 4味が濃いものが多くないか
- 5子どもが食べられる品がいくつあるか
意外と見落とされるのがお酒です。おせちには、みりんや酒を使った料理が普通に入っています。加熱で飛ぶものが多いとはいえ、奈良漬けのように加熱しない漬物は残ります。小さいお子さんがいる場合は、そこだけ避けて取り分ければ済む話です。
詰まりやすいものに注意
お正月は餅による事故が毎年起きる時期です。おせちそのものより、一緒に出す雑煮のほうが注意が要ります。小さく切る、よく噛める大きさにする、食べている間は目を離さない。当たり前のことですが、来客で気が散っているときほど抜けます。
添加物ばかり気にしていました。言われてみればそうですね。
表示の話は大事ですが、その日いちばん危ないのは別のところにあることが多いです。優先順位で言えば、アレルギーと詰まりやすさが先に来ます。
子どもが食べられる品数、というのも考えたことがなかったです。
実用的な観点です。大人向けの渋い品ばかりだと、子どもの分を別に用意することになって手間が増えます。 洋風のオードブルが入った三段重や、子ども向けの品を含む商品を選ぶと、当日が楽になります。
アレルギー表示の見かた
家族にアレルギーのある方がいる場合、ここは添加物より優先して確認する部分です。
加工食品には、発症数や重篤度から特に定められた品目について、表示が義務づけられているものがあります。えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生がそれにあたります。これに加えて、表示が推奨されている品目が多数あります。
おせちは対象品目が入りやすい料理
えび、かに、卵(伊達巻・厚焼き)、小麦(練り物のつなぎ)、そば(年越しそばを一緒に頼む場合)。おせちは義務表示の品目がひととおり登場する料理です。該当する方がいるなら、必ず商品ページの表示を確認してください。
- 1商品ページにアレルゲン一覧が載っているか探す(多くは仕様欄か別ページ)
- 2載っていなければ販売元に問い合わせる。年末は回答が遅くなるので早めに
- 3「同じ工場で〇〇を扱っています」という注意書きの有無を見る
- 4重箱は品が隣り合うので、取り分けで避けられるかを考えておく
重箱という形は、料理が隣り合って詰められているという点が特徴です。個包装ではないため、「この品だけ避ければよい」と単純に言い切れない場合があります。程度の重い方がいる場合は、ここまで含めて販売元に確認するのが確実です。
隣り合っている、というのは考えていませんでした。
おせち特有の論点です。ふだんの惣菜なら1品ずつ包まれているので、この心配は起きにくいのですが。
問い合わせるのは気が引けます。
販売元にとっては当然想定している問い合わせです。むしろ答えられない商品のほうが心配なので、聞いてみる価値があります。ただし12月に入ると問い合わせが立て込みます。聞くなら早い時期です。
通販では、表示はどこに載っているか
店頭なら現物の裏を見れば済みますが、通販ではそうはいきません。買う前に見られる場所を知っておくと確認が早くなります。

注文する前に、原材料の記載を探す習慣をつけたいところです
| 探す場所 | 載っていることが多いもの | 見つけやすさ |
|---|---|---|
| 商品ページの下部「商品仕様」 | 原材料名・内容量・保存方法 | ◎ |
| 「お品書き」のページ | 品目ごとの説明・産地 | ○ |
| よくある質問(FAQ) | アレルゲン・保存・解凍 | ○ |
| 拡大できる商品画像 | 表示ラベルの写真 | △(商品による) |
| 問い合わせフォーム | 上記で分からないこと全部 | ― |
「お品書き」まで見るのがおすすめです。何が何品入っているかが分かるので、原材料の話だけでなく「うちの家族が食べられる品が何品あるか」も同時に判断できます。
見つからないときは、その場で決めない
探しても原材料の記載が見当たらない場合、その日は決めずに問い合わせるほうが結果的に早いです。年末が近づくほど回答が遅くなるので、気になる商品が複数あるなら、まとめて先に聞いてしまうのが効率的です。
商品ページって、写真とキャッチコピーばかり見ていました。
上のほうは売るための面ですからね。確かめたい情報は下のほうにあります。 スクロールして仕様欄まで降りる、と覚えておけば十分です。
それでも書いていない商品はどうしましょう。
聞けば教えてもらえます。それでも要領を得ない場合は、素直に別の商品を見たほうが安全です。おせちは選択肢が多い商品なので、無理に決める必要はありません。
素材で選ぶなら、どの系統を見るか
販売元にはいくつかの系統があり、得意なところが違います。 素材や表示を重く見るなら、探す順番があります。
| 系統 | 得意なこと | 弱いところ |
|---|---|---|
| 食材宅配・生協系 | 産地や原材料の開示が細かい。基準を公開していることが多い | 商品数は多くない。売り切れが早い |
| おせち専門の通販 | 種類と価格帯が豊富。早割の段階が明快 | 表示の詳しさは商品ごとに差がある |
| 料亭・レストラン系 | 素材と調理の質。食べ応え | 添加物の話を前面に出さないことが多い |
| 百貨店 | 相談できる。ブランドの安心感 | 価格帯は高め |
| スーパー・コンビニ | 手軽・少人数向け・直前でも買える | 表示は見られるが選択肢が限られる |
原材料や産地を軸に選ぶなら、食材宅配・生協系から見るのが早いです。 ふだんから素材の基準を掲げて商品を扱っている事業者は、おせちでも同じ書き方をする傾向があります。「どこを見ればいいか分からない」という状態を、向こうが先回りして解消してくれることが多いのです。
「早く売り切れる」ことは覚えておく
素材にこだわった商品は、作れる数がもともと限られています。 一般的な傾向として、この系統は完売が早い部類に入ります。じっくり比べたい気持ちは分かりますが、候補が決まった時点で押さえるほうが結果的に満足度は高くなります。
生協のおせちって、そういう見方をしたことがなかったです。
ふだんの買い物の延長で選べるのが強みです。基準を知っている相手から買うというのは、確認の手間がまるごと減るということですから。
逆に、料亭のおせちは避けたほうがいいですか?
まったくそんなことはありません。素材の質で作っていて、そもそも余計なものを足す必要がない商品もあります。表示に書いていないことと、使っていることは別です。気になるなら聞けばよい、という話に戻ります。
予約の時期:調べ終わったころには売り切れている
選び方が分かっても、商品が残っていなければ選べません。 ここが素材重視の商品でいちばん多い失敗です。
8月〜9月早割の第1弾。素材重視の商品はここで押さえるのが確実
10月〜11月まだ選べるが、人気の品から消えていく
12月割引は終わり、残っているものから選ぶことになる

素材にこだわった商品ほど、数が限られています
理由は単純で、素材を絞って作る商品は数を増やせないからです。産地を指定した材料を必要な量だけ確保して作るため、売れ行きに合わせて追加生産、というわけにいきません。
「比べてから決める」の落とし穴
慎重な方ほど、複数の商品を並べて比べようとします。その姿勢自体は正しいのですが、比べている間に第1候補が消えることがあります。素材重視の商品を狙うなら、候補を2つまでに絞って、早い段階で決めるほうが向いています。
去年まさにそれでした。悩んでいるうちに無くなって。
よくあります。しかも代わりに選んだ商品のほうが高くつくことも多い。が終わっているぶん、二重に損をします。
でも、早く決めて後悔しませんか。
そこはキャンセル規定で手当てされていることが多いです。一定の期日までは無料でキャンセルできる販売元が多いので、その期日を確認したうえで押さえておく。これが一番損をしにくいやり方です。
時期そのものの詳しい話は「おせちの早割はいつから?予約はいつまで?」にまとめてあります。割引の段階や、逆算のスケジュールはそちらをご覧ください。
よくある失敗と、その避け方

どれも「知っていれば避けられた」類のものです
「無添加」の4文字だけで決めてしまう
いちばん多い失敗です。何が無添加なのかを見ていないので、届いてから「思っていたのと違う」となります。原材料名の欄を30秒見るだけで防げます。
全部を避けようとして、選べなくなる
添加物をひとつも含まない商品だけに絞ると、候補がほとんど残りません。自分の家で避けたいものを2〜3個に決めるほうが現実的です。
産地の表示を広く読みすぎる
「国産素材使用」を「全部国産」と読んでしまうケースです。対象はその材料だけかもしれません。気になる素材があるなら、品目ごとの記載を探してください。
アレルギーの確認を12月にする
年末は問い合わせが立て込み、回答が遅れます。聞くなら早い時期に。
比べているうちに売り切れる
素材重視の商品は数が限られます。候補は2つまで、決めるのは早く。 キャンセル無料の期日を確認しておけば、早く押さえるリスクは小さくできます。
冷凍を避けた結果、当日が忙しくなる
保存料の観点だけで冷蔵を選ぶと、受け取りの日時と食べる日が縛られます。 帰省や来客の予定と合うかを先に考えてください。
半分くらい心当たりがあります。
どれも知っていれば避けられるものばかりです。逆に言えば、知らないと毎年同じところでつまずきます。
わたしは毎年、同じ場所で「甘すぎる」と言われています。生まれつきです。
それは失敗ではないですね。
注文する前の最終チェック
- 1原材料名の「/」より後ろを読んだ
- 2「無添加」の但し書き(何が無添加か)を確認した
- 3産地の表示がどの材料の話かを確認した
- 4アレルギーの該当者がいる場合、アレルゲン表示を確認した(不明なら問い合わせ済み)
- 5冷蔵か冷凍か、受け取り日と食べる日が合っている
- 6キャンセル無料の期日を控えた
- 7子どもや高齢の家族が食べられる品が入っている
- 8早割の締切日を確認した
気になる商品の原材料表示が、探しても見つからない?
見つからない
問い合わせる。年末は回答が遅れるので今すぐ
見つかった
「/」の後ろを読んで、自分が避けたいものが無ければ決めてよい
完璧を目指さない
全部の項目を満たす商品を探すと、たいてい見つかりません。上から4つ(原材料・但し書き・産地・アレルギー)を押さえておけば、大きな失敗はまず起きません。残りは当日の段取りの話です。
この順番でやれば、迷わずに済みそうです。
確かめる場所が決まっていれば、時間はかかりません。 迷うのは、どこを見ればいいか分からないときだけです。
まとめ:見る場所を決めておけば、迷わない

表示を確かめるのは、安心して食卓に出すためです
この記事の要点です。
- 「無添加」に共通の定義は無い。 何が無添加なのかは商品ごとに違う
- 見るのは原材料名の「/」より後ろ。ここに添加物が並ぶ
- 用途(着色料・保存料・甘味料など)が書かれているので、物質名を覚える必要はない
- 「国産」はその材料の話。「国内製造」は加工地の話で、産地の保証ではない
- 冷凍は保存料に頼らない設計にしやすい。 ただし解凍と受け取りの手間がある
- 色がはっきり出る品(かまぼこ・栗きんとん)は、色を整えていることが多い
- 子どもと食べるなら、アレルギーと詰まりやすさが添加物より優先
- 避けたいものは2〜3個に絞る。 全部避けようとすると選べなくなる
- 素材重視の商品は数が限られ、早く売り切れる。候補は2つまでに絞り、早めに決める
「いつ買うか」については、割引の段階と逆算のスケジュールを「おせちの早割はいつから?予約はいつまで?」にまとめています。冷蔵と冷凍の選び分け、人数とサイズの決め方もそちらです。
年末年始のほかの準備については「お歳暮を贈る時期とマナー」「年賀状の準備はいつから」もあわせてどうぞ。
見る場所が3つと分かっただけで、だいぶ気が楽になりました。
それでいいと思います。全部を疑うのではなく、確かめ方を持っておく。 そうすれば、選んだものを安心して食卓に出せます。



