「新米」の袋が店に並び始めるのは、早いものだと8月です。ただし全国いっせいではありません。九州や高知の早期米から始まり、9月に各地へ広がり、東北・北海道は10月ごろになります。
そして意外と知られていないのが、「新米」と書いてよい期間には決まりがあることです。表示のルール上、新米と名乗れるのはその年に穫れて、その年の12月31日までに包装された精米まで。年が明けると、中身が同じでも「新米」とは書けなくなります。
結論から言うと、産地の収穫期に合わせて買い、5kgずつ、1か月で食べきる。これが味の面でも保存の面でもいちばん失敗しません。
この記事では、産地ごとの出回り時期、袋のどこを見るか、等級と食味ランキングの違い、そして買ったあとの保存までを、家族の食卓を預かるカオリさんとハル先輩の会話で整理していきます。

「新米」と書ける期間は、表示のルールで決まっています
こんな方に読んでほしい記事です
新米の時期が毎年よく分からないまま、なんとなく買っている
10kgで買って、後半の味が落ちるのが気になっていた
「一等米」と書いてあればおいしいと思っていた
買ったあと、どこに置けばいいのか決めていない
この記事の前提
出回り時期は品種と産地、その年の天候で前後します。価格も年によって動きます。この記事は毎年おおむね共通する傾向と、袋の見方の整理です。その年の作柄や具体的な価格は、産地やお店の情報をご確認ください。
8月にもう「新米」を見かけたんですが、あれは本物なんでしょうか。
本物です。 早期米といって、九州や高知では夏のうちに穫れます。新米は「秋のもの」という感覚が強いので驚かれますが、産地によって2か月以上ずれるんです。
じゃあ、うちがいつも食べている東北のお米は。
10月ごろです。9月に出回り始めるのは主に西日本のものと、関東の早いところ。「新米が出た」という話と、自分の食べたい産地の新米が出る時期は、別に考えたほうがいいです。
待っていれば必ず出てくるものですか。
出てきます。ですから慌てて買う必要はありません。 ただ、買う量だけは考えたほうがいい。ここが新米でいちばん損をしやすいところです。
結論:産地の収穫期に合わせて、5kgずつ買う
覚えることは2つです。自分が食べたい産地の収穫期を知っておくことと、1か月で食べきる量で買うこと。

新米は「秋のもの」ですが、産地で2か月以上ずれます
出回りの目安
8月早期米が出始める(九州・高知など)。新米はここから
9月西日本・関東へ広がる。品種と産地が選べるようになる
10月東北・北海道。 国内の主要産地が出そろう
11月選択肢がいちばん多い時期
12月「新米」表示は12月31日まで(表示のルール上)
| 産地の目安 | 出回りはじめ | 補足 |
|---|---|---|
| 沖縄・九州の一部・高知 | 7月下旬〜8月 | 早期米。全国で最も早い |
| 中国・四国・近畿 | 9月 | 品種によって前後する |
| 関東・東海・北陸 | 9月〜10月 | 銘柄の中心が動き出す時期 |
| 東北 | 9月下旬〜10月 | 主要銘柄が多い |
| 北海道 | 10月 | ここで全国がそろう |
同じ産地でも品種で早い遅いがあります。 上は目安で、その年の天候でも前後します。
「新米」と書ける期間
表示のルール上の「新米」
精米して袋詰めされた米に「新米」と表示できるのは、その年に収穫され、その年の12月31日までに容器に入れて包装された精米に限られます。年が明けると、同じ米でも「新米」とは表示できません。1月に「新米」の表示が消えるのは、古くなったからではなく、書けなくなったからです。
年が明けたら味が落ちるということですか。
違います。 表示のルールの話です。1月1日に何かが起きるわけではありません。ただ、時間が経てば少しずつ乾いて味は変わります。 それは12月31日でも1月1日でも同じことです。
じゃあ「新米」の字だけを追いかけなくてもいいんですね。
そうです。見るなら「精米年月日」のほうです。そちらが実際の鮮度に近い。次で説明します。
袋のどこを見るか
米の袋には「一括表示」という欄があります。見るのは3つだけです。

産地・品種・産年より、まず精米年月日を見ます
| 見るところ | 何が分かるか | 補足 |
|---|---|---|
| 精米年月日(または精米時期) | 実際の鮮度。ここがいちばん大事 | 新しいほどよい。近年は年月+旬(上旬・中旬・下旬)の表示もある |
| 産地・品種・産年 | 何を食べているか | 3つがそろって書いてあれば「単一原料米」 |
| 内容量 | 食べきれる量か | 5kg / 10kg。ここで失敗しやすい |
「単一原料米」と「複数原料米」
| 表示 | 中身 | 選び方 |
|---|---|---|
| 単一原料米 | 産地・品種・産年がすべて同一。根拠となる資料を保管していることが条件 | 味を確かめたいならこちら |
| 複数原料米(ブレンド米) | 複数の産地や品種を混ぜたもの | 価格が抑えられる。悪いものという意味ではない |
以前は産地・品種・産年を表示するのに農産物検査が必要でしたが、2021年7月の食品表示基準の改正で、根拠となる資料を保管していれば表示できるようになりました。袋に「農産物検査証明による」と書かれているものもありますが、これは任意の表示で、無いから信頼できないという意味ではありません。
ブレンド米は「安かろう悪かろう」と思われがちですが、味を整えるために混ぜているものもあります。毎日たくさん食べる家では、こちらのほうが続けやすいこともあります。
精米年月日は「買う日」ではなく「削った日」
米は精米した瞬間から酸化が始まります。 玄米のままなら長持ちしますが、白米になると空気に触れる面が増えるためです。棚に長く置かれていた袋は、産地も品種も同じでも味が違います。同じ商品が並んでいたら、日付の新しいほうを取ってください。
日付は気にしていませんでした。産地しか見ていなくて。
産地と品種は「どんな味か」、精米年月日は「その味がどれだけ残っているか」です。両方ないと決まりません。せっかく良い産地を選んでも、削ってから2か月経っていたら本来の味ではないんです。
スーパーだと、そんなに古いものは無い気もしますが。
回転の速い店ならそうです。ただ通販や、たまにしか買わない銘柄は要注意です。あと自分の家で古くするほうが、実はよくあります。次の章がそこです。
何kg買うか:1か月で食べきる量にする
新米でいちばん多い失敗が、これです。 せっかくの新米を10kg買って、後半は本来の味ではなくなっている。

安いのは10kg。ただし食べきれるかは別の話です
目安
1合(約150g)でお茶碗2杯ぶんが目安です。ここから逆算します。
| 世帯 | 1か月の目安 | 買い方 |
|---|---|---|
| 1人暮らし(毎日1合) | 約4.5kg | 5kgを1か月で |
| 2人(毎日2合) | 約9kg | 5kgを2回に分けて |
| 3〜4人(毎日3合) | 約13.5kg | 5kgを月に3回。10kgなら1袋+5kg |
| 外食が多い | 上の半分以下 | 2kgの小袋も選択肢 |
5kgずつ買うのが基本です。10kgのほうが1kgあたりは安いのですが、後半の1か月ぶんは味が落ちた状態で食べることになります。
その米を1か月以内に食べきりますか?
はい
10kgでもよい。 単価が下がるぶん得
いいえ
5kg、または2kgに分ける。 差額より味の落ちのほうが大きい
新米ほど「まとめ買い」が損になる
古い米は最初から水分が落ち着いているので、多少置いても変化が小さくなります。新米は水分を多く含んでいるぶん、時間による変化が大きい。 つまり新米こそ少量ずつが理にかなっています。安いからと10kgを買うのは、普通の米のときのほうが向いています。
いつも10kgです。そのほうが安いので。
4人家族なら10kgでも1か月かからず食べきるので問題ありません。ご家庭の消費量しだいです。2人暮らしで10kgだと2か月近くかかるので、そこは分けたほうがいいです。
子どもが家を出たので、いまは2人です。
でしたら5kgに変えたほうが、たぶんおいしくなります。 単価では負けますが、食べている期間ずっと味が良いほうが結果的に満足度は高いです。
「一等米」は味の等級ではない
ここは誤解が多いところです。先に結論を書きます。
| 言葉 | 何を評価しているか | 味と関係あるか |
|---|---|---|
| 一等・二等・三等(等級) | 見た目(粒のそろい・欠け・着色粒の割合など) | 直接は無い |
| 特A・A・A′(食味ランキング) | 食べた味の評価 | あり。ただしその年の産地×品種の評価 |
等級は「見た目の検査」
等級は農産物検査で付きます。粒がそろっているか、欠けや着色した粒がどれくらい混ざっているか、といった外観を見るものです。
一等米だからおいしい、とは限りません。 もちろん、丁寧に作られた米は見た目もよくなりやすいのでまったく無関係ではないのですが、「等級=味の順位」ではないということは知っておいてください。
等級が下がる理由は味とは限らない
たとえば収穫期の高温で粒が白く濁ると等級は下がりますが、食べたときの差はわずかということがあります。逆に、見た目を整えるために選別を強めた米が、必ず味で勝つわけでもありません。
食味ランキングの「特A」
こちらは味の評価です。日本穀物検定協会が毎年発表しているもので、産地と品種の組み合わせごとに、その年の米を実際に食べて評価します。
「特A」は毎年変わる
特Aはその年の評価です。去年特Aだった産地品種が、今年もそうとは限りません。天候で作柄が変わるためです。「あの産地は特A」と固定で覚えないでください。 気になる年は、その年の発表を見るのが確実です。
実際にどう選ぶか
- 1産地と品種の組み合わせで見る(品種だけでは決まらない)
- 2気になる年はその年の食味ランキングを見る
- 3等級は見た目の話と割り切る
- 4好みは人による。 粘り・かたさ・甘みのどれを取るかで変わる
- 5少量(2kg)で試してから、続けるか決める
一等米って、いちばんおいしいという意味だと思っていました。
ほとんどの方がそう思っています。 名前が誤解を招くんです。あれは「見た目の検査で一番上」という意味で、味の順位ではありません。
じゃあ何を信じればいいんでしょう。
自分の口です。 米の好みは、粘りが強いのが好きな人と、あっさりが好きな人で正反対になります。2kgの小袋で試してみるのがいちばん早い。 評価は参考にはなりますが、答えではありません。
保存:買ったあとで味が決まる
新米を台無しにする場所は、たいてい自分の家です。 産地も日付も選んだのに、置き場所で落とすのはもったいない。

高温・多湿・空気。この3つが味を落とし、虫を呼びます
米が嫌がる3つ
| 敵 | 何が起きるか | どうするか |
|---|---|---|
| 高温 | 酸化が進み、味と香りが落ちる | 冷蔵庫の野菜室が定番 |
| 多湿 | カビ。においも移る | 密閉する。シンク下は避ける |
| 空気 | 乾燥して割れ、パサつく | 密閉容器に移す。袋のままにしない |
袋のまま置かないのが要点です。米の袋には空気を抜くための小さな穴が開いていることが多く、密閉されていません。
置き場所
| 場所 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| 冷蔵庫の野菜室 | ◎ | 低温で安定。虫がわかない |
| 床下収納 | ○ | 涼しければ可。夏は温度を確認 |
| 食品庫・棚 | △ | 冬はよいが、夏は厳しい |
| シンクの下 | × | 湿気と熱がこもる。 ここが最悪 |
| コンロの近く | × | 熱を受ける |
米に虫がわく理由
米につく虫(コクゾウムシなど)は気温が上がると活動します。 農林水産省は「お米の害虫は15℃以下になると活動が鈍り、増殖できなくなります」と説明していて、裏を返せば15℃を超えると増えうるということです。夏場に常温で置くと出やすいのはこのためで、冷蔵庫の野菜室に入れておけば、この問題はほぼ起きません。虫が出たら、日陰で広げて取り除けば食べられますが、そもそも出さないほうが早いです。
どれくらい保つか
| 時期 | 食べきりたい期間の目安 |
|---|---|
| 秋・冬(気温が低い) | 1〜2か月 |
| 春 | 1か月 |
| 夏 | 2〜3週間 |
これは「これを過ぎたら食べられない」という期限ではなく、おいしさの目安です。新米を買ったのに1か月以上かけるなら、5kgではなく2kgにするか、冷蔵庫に入れてください。
- 1袋から密閉容器に移す(ペットボトルでもよい)
- 2冷蔵庫の野菜室に入れる(入るなら最優先)
- 3前の米と混ぜない(古いほうが残り続ける)
- 4容器を洗って乾かしてから入れる(ぬかが残ると虫のもと)
- 5買った日か精米年月日を容器に書いておく
シンクの下に米びつを置いています。
そこはいちばん避けたい場所です。給湯管が通っていることもあって温度が上がり、湿気もこもります。虫とカビの両方が出やすい。
冷蔵庫に5kgは入らない気がします。
でしたらペットボトルに小分けしてください。2Lのボトルに1.5〜1.8kgほど入るので、野菜室に何本か立てられます。使う分だけ出せるので、残りは空気に触れません。
それなら入りそうです。
ボトルは完全に乾かしてから使ってください。水滴が残っているとカビます。ここだけ注意です。
入れ物を選ぶ:先に測るのは野菜室の高さ
前の章で「密閉容器に移して野菜室へ」と書きました。では何を買うか、というところで多くの人が止まります。
迷うのは器の種類ではありません。「うちの野菜室に入るか」です。 そこから決めると早く終わります。
手順は3つだけ
①野菜室の内寸(高さ・幅・奥行)を測る|ここが全部の前提。 引き出しを開けて実際に測る
②1回に入れる量を決める|5kgを何本に分けるか。全部入れる必要はない
③その寸法に収まる容器を選ぶ|素材やデザインはこの後
容器を比べる軸
| 見るところ | 商品ページのどこ | なぜ効くか |
|---|---|---|
| 外寸の高さ | 仕様「サイズ(外寸)」 | 野菜室で最初に弾かれるのが高さ。ここが合わないと他は無意味 |
| 外寸の幅・奥行 | 同上 | 何本並ぶかが決まる |
| 容量が kg で書いてあるか | 仕様「容量」 | Lとkgは別物。 米はおよそ1L=0.8kg強なので、L表記だけの商品は換算が要る |
| フタを開けるのに要る上の空間 | 商品画像・仕様 | 引き出しの中ではフタが開かないことがある |
| フタの構造(パッキン・ロック) | 特徴欄 | 密閉できるかどうか。米の袋は空気穴があり密閉されていない |
| 丸洗いできるか・分解できるか | 仕様「お手入れ」 | ぬかが残ると虫のもと。次に入れる前に洗える形か |
冷蔵庫用のスリム型という選択肢
野菜室やドアポケットに立てて入れる、細長い容器があります。流通しているもので幅18〜19cm・奥行8〜9cm・高さ24〜25cm前後、容量2L(普通精米で約1.8kg)という寸法帯のものが見られます。1本が約12合と考えると、5kgを3本に分ける、といった計算ができます。
常温に置くしかない場合だけ、素材の話になる
野菜室に入れられるなら、素材は正直どれでも構いません。 洗えて密閉できれば十分です。素材が効いてくるのは、常温に置かざるを得ないときです。
| 素材 | 強み | 弱み |
|---|---|---|
| プラスチック | 軽い・安い・中身が見える・洗いやすい | におい移り、傷 |
| ホーロー | 遮光と密閉に強い。 においが付きにくい | 重い。欠けると錆びる |
| ガラス | におい移りが無い・中身が見える | 重い・割れる |
| 桐(木) | 調湿してくれる | 丸洗いできない。 大きい・高い |
| ステンレス | 遮光・丈夫 | 中身が見えない |
防虫剤は要るのか
野菜室に入れるなら要りません。 これは好みの問題ではなく、温度の話です。
15℃以下なら、虫の話は消える
農林水産省は「お米の害虫は15℃以下になると活動が鈍り、増殖できなくなります」と説明しています。つまり冷蔵庫の野菜室に入れておけば、防虫剤を選ぶ必要そのものがなくなります。防虫剤を比べる前に、置き場所を決めてください。
常温に置くしかない場合は、次のようになります。
| 種類 | 効き目の目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 乾燥した唐辛子(自前) | 1か月程度で効果が消えたという実験の報告がある | 生の唐辛子は水分でカビのもと。 皮が破れて散らないよう包む |
| 市販の唐辛子由来のもの | 約4〜8か月と表示するものがある | 食べ物ではない。子どもやペットの手が届く所に置かない |
| わさび由来・ハッカ系 | 製品の表示による | 同上 |
計量カップは、無洗米だけ注意
無洗米は「炊飯器の目盛り」を先に見る
無洗米は肌ぬかが取ってあるぶん、同じ計量カップで量ると精白米より3〜5%多く入ります(象印)。そのままいつもの水加減で炊くと硬くなります。ただしやることは炊飯器によって変わります。
①炊飯器に「無洗米」の目盛りやモードがあるか見る|あればそれが最優先。 白米と同じカップ・同じ水位で炊ける機種もある(タイガー)
②無洗米専用の計量カップがあるか見る|あれば水は炊飯器の目盛りどおりでよい(全国無洗米協会)
③どちらも無いときだけ足す|精白米用のカップで量ったなら、1合につき大さじ1〜2杯の水を足す(全国無洗米協会)
目盛りやモードがあるのに水を足すと、今度はべちゃつきます。 順番を守ってください。
米びつを選ぼうとして、種類が多すぎて決められなかったんです。
順番が逆だったんだと思います。 先に野菜室の高さを測ってしまえば、選べる商品は一気に減ります。そこから選ぶほうが早い。
防虫剤も、あれこれ比べていました。
冷蔵庫に入れるなら要りません。 15℃を下回れば虫は増えないので、そもそも出番がないんです。比べる前に「どこに置くか」を決めると、要らない買い物が1つ消えます。
炊き方:水を減らすべきか
「新米は水を少なめに」とよく言われます。半分正しく、半分は古い話です。

まずは普通に炊いて、そこから好みへ寄せます
もともとは、収穫したての米が水分を多く含んでいたため、いつもの水加減だと柔らかくなりすぎたという話です。ただし近年は乾燥と保管の技術が上がり、水分は年間を通してかなり安定しています。 昔ほど大きく減らす必要はない、と言われるようになりました。
結論:まずいつも通りに炊く
1回目はいつもの水加減で炊いてください。 そのうえで柔らかいと感じたら、次から少しだけ減らす。最初から減らすと、硬くて調整のしようがなくなります。 減らすときも、いきなり大きく変えず、目盛りのわずか下から試すのが確実です。
味を左右するのは水加減より
| やること | 効き目 | 補足 |
|---|---|---|
| 計量を正確にする | 大 | 目分量は毎回ぶれる。すり切りで量る |
| 最初の水はすぐ捨てる | 大 | 乾いた米は最初の水をいちばん吸う。ぬかの水を吸わせない |
| 力を入れて研がない | 中 | 今の精米は昔ほどぬかが残らない。やさしく2〜3回 |
| 浸水させる | 中 | 吸水の時間で芯の残り方が変わる |
| 炊き上がりにほぐす | 中 | 蒸気を逃がす。べたつきが減る |
最初の水をすぐ捨てるのは、意外と効きます。乾いた米はいちばん最初の水を勢いよく吸うので、ぬかの溶けた水をそのまま吸わせると、においが残ります。
①量る|すり切りで正確に。ここがぶれると他が無駄になる
②最初の水|注いだらすぐ捨てる。かき混ぜない
③研ぐ|やさしく2〜3回。力を入れない
④水を入れる|1回目はいつもの目盛りで
⑤浸ける|炊飯器の予約や「白米」モードに任せてよい
⑥炊く|通常モードでよい
⑦ほぐす|炊き上がったらすぐ、底から返す
新米だからと、毎年少なめにしていました。
それで好みに合っていたなら、続けて構いません。ただ「新米だから必ず減らす」ではなくなっています。 一度いつも通りで炊いてみて、比べてみてください。
研ぎ方も気にしたことがありませんでした。
昔の「米は研ぐもの」は、ぬかが多く残っていた時代の話です。今の精米で力を入れると、粒が割れてべたつきます。やさしく、が正解です。
どこで買うか

玄米で買って自分で精米すれば、いちばん新しい状態で食べられます
| 買う場所 | 良いところ | 気を付けること |
|---|---|---|
| スーパー | 回転が速く、日付が新しい。5kgが選びやすい | 銘柄の幅は限られる |
| 通販 | 産地直送が選べる。銘柄が豊富 | 送料。重いのでまとめ買いになりがち |
| 産地直売・道の駅 | 生産者が分かる | 行ける範囲に限られる |
| ふるさと納税 | まとまった量が届く | 届く時期を選べないことがある |
| 玄米+コイン精米 | いちばん新しい状態で食べられる | 精米の手間。玄米の保管場所 |
通販で買うとき
米は重いので、通販は送料の影響が大きくなります。ただし「送料無料だから10kg」で判断すると、味で損をします(前の章のとおり)。
- 1精米年月日(または「注文後に精米」と書いてあるか)
- 2単一原料米か、複数原料米か
- 3産地・品種・産年がそろって書いてあるか
- 4内容量。5kg×2 に分けて送ってもらえるか
- 5定期便なら、間隔を自分で決められるか
「注文を受けてから精米して送る」店は、この分野ではかなり有利です。棚に置かれている時間がないためです。
定期便は「味の面では」合理的
米の定期便は、1か月ぶんずつ、そのつど新しく届くという点で理にかなっています。10kgを買って2か月かけるより、5kgが月に1回届くほうが、常に新しい状態で食べられます。ただし食べる量が月によって変わる家では余ります。間隔を変えられるかを確認してください。
玄米で買うという手
玄米は精米した米よりずっと長持ちします。 削っていないぶん空気に触れる面が少ないためです。食べる分だけコイン精米機で白米にすれば、常に「精米したて」を食べられます。
| 玄米で買う | 白米で買う | |
|---|---|---|
| 保存 | 長い | 短い |
| 味の鮮度 | 常に精米したて | 買った時点から落ちていく |
| 手間 | 精米しに行く必要がある | 無い |
| 置き場所 | 玄米の保管が要る | 米びつだけ |
| 向いている人 | 量を食べる・車がある | 手軽さを優先する |
玄米は考えたこともありませんでした。
手間はかかるので万人向けではありません。ただ「新米の味をいちばん長く楽しむ方法」という意味では、これが一番です。近くにコイン精米機があるなら、一度試す価値はあります。
精米機って、使い方が難しくないですか。
入れて、お金を入れて、選ぶだけです。白さ(ぶづき)を選べるので、五分づきなどを試せるのも面白いところです。
買う前・買ったあとのチェック
- 1食べたい産地の出回り時期を確認した(8月〜10月で産地により違う)
- 21か月で食べきる量にした(迷ったら5kg)
- 3精米年月日が新しいものを選んだ
- 4産地・品種・産年がそろっているか見た(単一原料米かどうか)
- 5初めての銘柄なら、2kgの小袋で試すことにした
- 1野菜室の内寸(高さ・幅・奥行)を測った(ここが全部の前提)
- 2容器の外寸の高さが野菜室に収まるか見た
- 3容量がkgで書いてあるか見た(Lとkgは別物)
- 4丸洗いできるか見た(ぬかが残ると虫のもと)
- 5冷蔵庫に入れるなら、防虫剤は要らないと分かった
- 1袋から密閉容器に移した
- 2冷蔵庫の野菜室に入れた(入らなければ小分けにした)
- 3前の米と混ぜていない
- 4容器を洗って完全に乾かしてから使った
- 5買った日を書いた
- 11回目はいつもの水加減で炊いた(最初から減らさない)
- 2すり切りで正確に量った
- 3最初の水はすぐ捨てた
- 4やさしく2〜3回研いだ
- 5炊き上がったらすぐほぐした
全部やらなくてよい
多いと感じたら、「5kgで買う」「精米年月日を見る」「冷蔵庫の野菜室に入れる」の3つだけ持ち帰ってください。この3つで、新米の味はかなり変わります。
まとめ:5kgずつ買って、野菜室に入れる
要点をもう一度まとめます。
時期
- 新米は8月(早期米)から始まり、10月に全国がそろう
- 東北・北海道の主要銘柄は9月下旬〜10月
- 「新米」と表示できるのはその年の12月31日までに包装された精米まで
- 1月に表示が消えるのは、古くなったからではなく書けなくなったから
買い方
- 見るのは精米年月日・産地品種産年・内容量の3つ
- 精米年月日がいちばん大事。 削った瞬間から酸化が始まる
- 量は1か月で食べきる分。迷ったら5kg
- 新米ほどまとめ買いが損。 水分が多いぶん変化も大きい
- 初めての銘柄は2kgで試す
等級の誤解
- 「一等米」は見た目の等級で、味の順位ではない
- 「特A」は食味の評価。ただしその年の産地×品種の評価で、毎年変わる
- 最後は好み。粘りが好きな人とあっさりが好きな人で答えが違う
保存
- 敵は高温・多湿・空気
- 袋のまま置かない。 密閉容器へ移す
- 冷蔵庫の野菜室が最良。入らなければペットボトルに小分け
- 器は種類より野菜室に入る高さから決める。合わなければ他は無意味
- 15℃以下なら虫は増えない(農林水産省)。野菜室に入れるなら防虫剤は要らない
- シンクの下がいちばん悪い(熱と湿気がこもる)
- 夏は2〜3週間、秋冬は1〜2か月が目安
炊き方
- 1回目はいつもの水加減。 最初から減らさない
- 効くのは水加減より正確な計量と、最初の水をすぐ捨てること
- 力を入れて研がない

選び方より、買ったあとの置き場所のほうが効くこともあります
「5kgで買う」「精米年月日を見る」「野菜室に入れる」。これを覚えて帰ります。
それで十分です。新米は、選ぶより保つほうが難しい。 せっかく良いものを買っても、置き場所で落としてしまうのがいちばんもったいないんです。
一等米の話は驚きました。ずっと勘違いしていました。
名前がまぎらわしいので仕方ありません。知っておくと、値段の理由が読めるようになります。 見た目にお金を払うのか、味にお金を払うのか、区別がつくようになりますから。
秋から年末にかけては、食べ物の買いどきが続きます。あわせてどうぞ。
- かに通販の買いどきはいつ? — 秋に買って冷凍庫で待たせる
- おせちの早割はいつから? / 無添加・国産のおせちの選び方
- 冷凍庫レンタルはいつ頼む? — 年末に保管場所が足りなくなったら
- 敬老の日はいつ? — 食べ物を贈るときの量と硬さ
- 9月・10月に読むものは 9月の一覧 / 10月の一覧 にまとめています



